一昔前の「食べてはいけない」ブームの余波はまだ強く、未だ柳の下のドジョウを狙う記者は多いようですね。

 今回はそんな記事の中から今話題になった一つの記事をピックアップし、事細かに内容を見ていきたいと思います。

 『底本』はこちら⇒
  コンビニおにぎりと弁当は危険!原価5円?添加物まみれで健康被害の恐れ
今回は以下の5点に視野を絞ってみましょう。

①「人工合成アミノ酸」について
②グリシンの毒性について
③「呉補給廠」について
④原価計算について
⑤コピペについて


 ※ ※ ※ ※ ※ 



 まずは軽いジャブから行きましょう。つまりは誰でも知っていることです。

 「うまいと感じているのは化学調味料(うまみ味調味料)など食品添加物の味」
 このフレーズは後に出てきませんし、何となく格好いいから書いてみた感がありますね。

 まあ、さておき。
 このフレーズの問題点としては、まあ色々ありますけど致命的なものは、このフレーズの説明をしていないことでしょう。

 是も非も言ってないんだから反論のしようがない。

 ひとつ言っておくと、デンプンの味とグルタミン酸の味を混同してる人間がいると思ってるこの筆者の頭の貧しさ。


 さて次。
 記事中に「人間の体内でつくられるアミノ酸のグリシンと、人工的につくられた添加物のグリシンとは別の物質」という文言があります。そして、最も注意すべきことは「過剰摂取」だそうで。
 
 グリシンに限って話をしましょうか。
 まず、『人間の体内でつくられるものと人工的に作られるグリシンが違う』という点について。

 こればっかりはどういう点が違うのか指摘されないことには何とも言いようがないですね。
 というのも、グリシンはもっとも単純な形のアミノ酸ですので、元素が一つでも変わればグリシンでなくなってしまう。
 ということは性質も大きく変わり、精製する過程で取り除かれるわけです。

 仮にこれが酵素などのタンパク質であれば、人間が作るものと人工的に作られるものが違うということは十分に考えられます。実際にそれで実験結果が変わることもあります。

 ただ、アミノ酸レベルでは……いうなれば、
「田舎の水を蒸留した蒸留水と町の水を蒸留した蒸留水では味が違う」
と言っているようなものです。

 コンタミネーションの危険を言っているのであれば、工場で作られる食品(オーガニックでも添加物なしの食品でも)全て同じようにリスクはあるでしょう。
 (それに、有機野菜を生食して寄生虫に当たる可能性の方が高い……)


 次に人工アミノ酸は過剰摂取の危険があるという点

 さて、ここで豆知識。皆さん大好きなコラーゲン。あれの主構成成分をご存知でしょうか?そう、グリシンです。
 美容のためにたっぷり摂取するコラーゲンに含まれるグリシンと、米につやを出すために使われるグリシン。
 どっちの方が多いでしょうね?





 話変わりましてグリシンの毒性について。

 まず誰でもすぐに分かってすぐに批判できる点を一つ。
 筆者が取り上げた「食品添加物公定書」にはグリシンの毒性に関する事項は全く載っていません。
 厚労省のページで誰でも観れるので確認してみてください。
 (まあ、ここは筆者が他人の文章をコピペしたところだから仕方ないね)

 グリシンの毒性が載っている資料は「食品添加物公定書解説書」という文献だと思われます。
 この点は後日改めて検証いたします。

 さて、そして『筋緊張の消失と一過性の完全麻痺が起こったという報告』 
 
 こいつが難敵で、いくら探しても先に挙げた文献以外にソースが見つからない。海外の論文を漁っても見つからない。

 散々探してようやく見つけたのがこちら
 

 ラット経口投与でのLD50が3,340 mg/kg
 鶏経口投与での4000mg/日で急性毒性
 ラット1250mg/kg/日、108週で10パーセント弱に腫瘍
 ラット混餌投与(10 %)で。発育遅延、クレアチニン尿症、軽度の白血球減少症


 結局モルモットの実験はなさそうですね。なんだったんだあれは。
 あ、ご覧のとおり、そしてお察しの通り、影響が出るのは莫量です。
 人間でいえば一日50g程度摂取すれば、半年くらいかけて影響が出そうですね。





 検索してみてください
そうすればわかります





 まあ作る手間を考えなければ買うより作る方が安いのは当たり前として。
 1点指摘。 

「多くは60キロ(1俵)7000円台で生産者から卸業者へ売られています。」
と書かれていますが、これは真っ赤な嘘です。
最新の米の相対取引価格・数量を見てみると、最低でも8000円台、平均では10000円台であることが分かります。
 同じpdfに昨年のデータもありますが、昨年の方が高いくらいです。
 また、この価格が一年の間でそう変動しないことはこちらを見ていただければわかるでしょう
 少し調べればわかることです。




 グリシンをモルモットに大量に与えると、筋緊張の消失と一過性の完全麻痺』で検索してみてください

 こんな感じのブログが見つかりませんでしたか?

 このグリシンの毒性に関しては完全にコピペ化しているようでした。
 先述したように学術的ソースは見つからなかったのですが、分かったことは二つ。

 この情報がネットに最も早く表れたのはこのブログ
 そして、こちらのブログによると
 どうやらこの情報の出典は
 ・危ない食品たべてませんか
 ・食べてはいけない!危険な食品添加物
 のようです。

とりあえず以上です。